本日、サンデー山口の「稜線」というコーナーに掲載したコラム。


列車やバスなどの公共交通機関に乗ると見えてくる、それぞれの“土地”がある。
日常的に公共交通利用者の多い都会では、日々目にする光景で「世相」も分かるのだが、クルマ社会の山口だと、世間一般にはなかなか伝わらない。

先週土曜の昼間、JR山口線に乗った。
さほど込んではなかったが、立っている人もちらほら。
4人がけボックスシートを占めているのは、大概2人まで。
持ち物をきちんと膝に抱えたり足元に置いている人がいる一方で、横の席を占領させる人も。
また、いすではなく、床から高さ数十センチ程度の出っ張りに腰掛けている若者が3人おり、制服を着た女子高生は鏡を見ながら熱心にお化粧を続け、ラフな格好の男性はずっと携帯電話をいじくっていた。
その近くには、部活活動帰りとおぼしきジャージー姿の女子中学生が2人。
こちらは、その出っ張りには座る気配すら見せず、立ったままでおしゃべりだ。

その後新幹線を利用して福岡市へと移動、地下鉄に乗車した。
車両には立っている人はおらず、空席もたくさんあった。
だというのに、全員がきちんと荷物をひざに抱え、横のスペースに置く人は皆無。

「人の目」が多いからなのか、山口よりも福岡の人の方が、ずいぶんとお行儀は良いようだ。
  


Posted by かいさく at 15:33Comments(0)稜線