2010年04月02日

CO2排出税

きょう、サンデー山口山口版の「稜線」に掲載したコラム(の完全版)。



「日本の景気は高成長を遂げる中国など新興国への輸出で回復」、さらに踏み込み「東アジアの国々とFTA(自由貿易協定)を早急に結ぶべきだ」などの論評をよく見かける。

果たしてそれで、この山口に活気が生まれるだろうか?

わたしには、一部大企業にばかり目を奪われ、地方の実態が全く分かっていないように感じられる。


以前からこの欄でも述べているが「国産物より輸入物の方が安い」ことが、国内産業、特に地方に軸足を置く中小企業を疲弊させている。

「近くで採れる(作られる)モノは、遠くのモノより安い」という、ごく当たり前の社会に戻すことが肝要だろう。

国外の、殺虫剤をギョーザに混入したくなるほど悪条件下での労働が、我が国内における職場を奪っているのだ。

このままでは、ごく一握りの層を除き、国内外みんなが不幸になる。


話は変わるが、米ニューヨーク州議会がこのほど、コーラやサイダー等に課税する「砂糖入り清涼飲料税」について審議した。

新税を導入すれば、年間10億㌦(900億円)の歳入増になる上、医療費の削減にもつながるというものだ。


日本においては、モノの運ばれた距離に応じて課税する「CO2排出税」を、ぜひ導入してほしい。

温暖化防止、食料自給率向上はもとより、地方に活力をもたらす等、幅広い効果が期待できる。


  


Posted by かいさく at 20:43Comments(0)稜線