2011年04月02日

毎度のことながら…

4月1日付サンデー山口山口版の「稜線」に掲載したコラム。



福島第一原発が大変なことになっており、命を張って最前線で復旧作業に取り組む方々には、本当に頭が下がる。

また、避難指示等で市民には多大な影響が出ており、お見舞い申し上げたい。

中でも、出荷停止や風評被害など、地元農家への打撃は甚大だ。


農水省は、暫定規制値を上回る放射性物質が検出された場合、野菜は「すきこみ及び焼却は望ましくなく、すでに刈り取ったものは1カ所に集めて保管し、まだ刈り取っていないものはそのまま放置する」とし、原乳(生乳)は「自己所有地に集中的に埋設する」ことを要請。

自己責任や天災ではなく「人災」によって、丹精して作ってきたものを、このように処分せざるを得ない無念さはいかほどか?


そして、出荷停止になっていない品目にまで買い控えが起きる過剰反応には、毎度のことながらあきれてしまう。

「関東産」というだけで売れないのだ。

これでは「放射能を浴びる」と、日本全土への渡航をやめるよう勧告している諸外国と何ら変わらない。

中国産冷凍野菜の輸入を増やそうとの動きもあるようだが、残留農薬等の危険性も踏まえると、出荷OKの関東産と、果たしてどちらが安全なのか?


非常事態だからこそ、目先の利益だけを追う行動は真に慎みたい。



  


Posted by かいさく at 19:47Comments(0)稜線