2012年06月20日

江戸しぐさ

15日付サンデー山口山口版の「稜線」に掲載したコラム。



6日、「江戸しぐさ」について学ぶ講演会を聴講した。



 ↑ 主催は山口青年会議所。講師は山内あやりさん(NPO法人江戸しぐさ理事)です


「しぐさ」とは、「仕草」ではなく「思草」と書く。

もともとは江戸の商人道で、人間観察から編み出した商売繁盛への集大成であり、人間関係を円満にする極意でもある。

一例を挙げると、
肩引き=道で人とすれ違うとき、左肩を路肩に寄せて歩く
時泥棒=断りなく相手を訪問し、または約束の時間に遅れるなどして相手の時間を奪うのは重い罪、
といった内容だ。


東日本大震災以来、「絆」という言葉がよく用いられるようになった。

誰一人として、自分だけで生きていくことなどできはしない。

円滑な人間関係づくりには、共生・互助の精神にのっとった行動哲学「江戸しぐさ」の実践が役に立つのだろうと考える。


その「人づきあいの5原則」は
①約束を守る
②見てわかることは言わない(「気づき」や「気働き」をする)
③結界覚え(それぞれが職業に自負を持ち研さんを積みながら、自分の立場をわきまえて出過ぎたまねはしない)
④人のしぐさを見て決めよ(目つき、表情、ものの言い方、身のこなしを見れば、その人の品性や教養が見えてくる)
⑤尊異論(自分と違う意見を尊ぶ)
だ。


「粋」な「大人」を目指そうよ、ということか。







  


Posted by かいさく at 15:48Comments(1)稜線