2014(平成26)年11月21日付サンデー山口(山口版)の「稜線」に掲載したコラム。


11月23日は「勤労感謝の日」。

大辞林によると「国民の祝日の一。11月23日。勤労をたっとび、生産を祝い、国民が互いに感謝しあう日。もと新嘗祭(にいなめさい)」とある。

戦後の1948(昭和23)年に制定された。


では「新嘗祭」とは?

「日本大歳時記」(講談社)では「陰暦11月中の卯の日、現在は11月23日、宮中で行われる祭事。天皇が今年の初穂を天神地祇に奉られ、親しく新穀を食される儀式である。(中略)明治6年以降は11月23日を祭日として、国民も休日であった。現在は勤労感謝の日となったが、祭儀は現在でも皇室で行われている」と解説。

別の書には「飛鳥時代の皇極天皇以前から行われており、一時おとろえ中絶したが、江戸時代東山天皇の時、復活した。農業中心時代の祭りの中では重要な儀式であった」とある。


コメの家庭消費量は年々落ち込み、全国的に在庫も膨らんでいる。さらに2014(平成26)年産は各地で豊作で、山口産の価格は前年比でコシヒカリが14%、ひとめぼれが15%も下落した(9月)。


飽食の時代、「炭水化物は太るから」とご飯を敬遠する人も多い。せめて11月23日には、農家の人たち、そして新米ができることに感謝して、美味しい白米をいただきませんか?


  


Posted by かいさく at 19:48Comments(0)稜線サンデー山口