2015年05月01日

「写真力」

2015(平成27)年5月1日付サンデー山口(山口版)の「稜線」に掲載したコラム。



「百聞は一見に如かず」。

説明するまでもないが、「何度くり返し聞いても、一度でも実際に見ることには及ばない」という紀元前(前漢)の故事成語だ。


今も本質は変わらないだろう。

だが、19世紀に写真が発明されたことで、社会は大きく変容。

世界中のモノ・コトを、現地に行かなくとも「一見」できるようになった。

その後も、動画、映画・テレビ、インターネット、携帯電話などの開発によって、1人の人間が「一見」できる範囲は格段に広がっている。


とはいえ、時代の一瞬を「切り取る」写真の力は、他のメディアをまだ圧倒しているように思う。

山口県立美術館で4月25日に始まった「篠山紀信展 写真力」で、そのことを再認識した。

「写真力」

展示は「GOD」(鬼籍に入られた人々)、「STAR」(すべての人々に知られる有名人)、「BODY」(裸の肉体―美とエロスと闘い)、「SPECTACLE」(私たちを異次元に連れ出す夢の世界)、「ACCIDENTS」(東日本大震災で被災された人々の肖像)の5部門で構成。

半世紀にわたる、各時代を象徴する歌手、俳優、作家、スポーツ選手たちの、大きく引き延ばされた約110点が並ぶ。


「過去」があたかも「現在」であるかのような異空間。

身を置くと、確かに「写真力」を体感できた。


「写真力」
▲開会式でスピーチされる篠山さん

「写真力」
▲テープカット





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Posted by かいさく at 16:41│Comments(0)山口県稜線サンデー山口
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