8月13日付サンデー山口山口版の「稜線」に掲載したコラム(の完全版)。



全国各地で100歳以上の高齢者が所在不明になっているという異様な事態が浮き彫りになり、近年の疎遠な血縁・地縁が問題視されている。

一体、戦後日本の目指していた「豊かさ」とは何だったんだろうと、あらためて考えさせられた。


物質的には間違いなく豊かになった。

だがその一方で、核家族化、少子高齢化、晩婚化、非婚化などは静かに進行し、バブル経済破たんを機に終身雇用制度も崩壊。

フリーターや派遣、引きこもり、ニートなども増え、格差社会も現実に。

リーマン・ショックの影響もあって、今春大学を卒業した「進路未定者」は、10万6000人(5人に1人)にも上っている。

「貧しくとも幸せだった時代」が“懐かしい”。


物質的豊かさや効率を追求するあまり、人と人とのつながりを軽視し続けた結果が、このような社会を生み出したのではないか。

買い物一つとっても、自販機、スーパー、コンビニ、ネット通販など、一言も口をきかなくても完結できるような便利さばかり追求してきたのだから、地域コミュニティーが希薄になるのも当然だ。


とはいえ、大都会と違い、われわれの地域はまだなんとかなりそう。

孤独死や幼児虐待など無縁の、会話を交わし「人と人とが支え合う」山口でありたい。





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Posted by かいさく at 19:23│Comments(0)稜線
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