6月3日付サンデー山口山口版の「稜線」に掲載したコラム(の改訂版)。


5月26、27日と、フランスでG8サミットが開催された。

世界で「主要」とされる日、米、英、仏、独、伊、加、露の8カ国首脳が地球規模の課題について意見交換し、コンセンサスを形成する場だが、首相がコロコロ変わるわが国は、その地位低下が懸念されている。

報道によると、今回も存在感は薄かったようだ。


さて、ジャーナリストの田原総一郎氏が約25年前に書いた文章を先日読み、共感を覚えた。

次のような内容だ。

「日本人は、どこに自分が立っているかの視点があいまいである。

いい例が円高の現象。

日本で『今日のレートはいくらですか』と質問すると『145円です』との答えが返ってくる。

しかし、たとえばイギリスなら必ず1ポンドが何ドルと答える。

どこの国にしても、少なくともサミットに参加する先進国の場合、通貨がいくらというときには自国の通貨を基準に考える。

ところが日本人だけは『1ドル何円』

つまり、自国の経済を見るのに、日本人としての視点を持っていないことになる」。


これはバブル崩壊前、中曽根首相や竹下首相のころの文章。

「経済大国」だった当時と今とでは、置かれた状況は大きく異なるが、視点のあいまいさだけは変わらない。

「日本人」「山口県人」「山口市民」との立ち位置、常に確認するようにしたい。





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Posted by かいさく at 19:19│Comments(2)稜線
この記事へのコメント

いつもお世話になっています。
先日は靴の修理注文、真に有難うございました。

「全くの同感!」です。

自分を含め、やはりいまの日本人の立ち位置について、
もう一度しっかりと考え直し、確立させていくことが今は大切だと思います。
Posted by ku2ya at 2011年06月16日 11:20

ku2yaさん、いつもお世話になります。
修理の終わった靴、今週末には取りに伺います。

「日本人」であり、「山口県民」であり、「山口市民」である。
グローバル企業がもてはやされる今の時代だからこそ、郷土文化の継承、地域経済活性化等々の視点を、そこで生活するすべての人が抱くべきなのではないでしょうか。
ちょっと論点がズレたかもしれませんが…。
Posted by 開作 真人 at 2011年06月17日 15:46
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