2014(平成26)年11月7日付サンデー山口(山口版)の「稜線」に掲載したコラム(の完全版)。


10月31日に日銀が追加金融緩和を「サプライズ」決定し、日経平均株価は急上昇、円は急落した。

停滞していたデフレ脱却に、大いに期待したい。


円高の続いた「失われた20年」の間、輸入品の価格は下がり、衣料品やリビングを彩る品々、食卓などは相対的に「豊か」になっていった。

また、輸入原材料や石油製品などの「値下げ」で、恩恵を被った製造業者も多い。

だが、粗っぽく言えば円高下とは、輸入品を(安く)仕入れて国内で売りさばく人が儲け、逆に国内品を(国内外に)売る人が儲からないような社会だ。


飲食・物販などでは、海外から大量仕入れできる大手チェーンが安さとサービスを武器に全国を席巻。

地方は金太郎アメのようになり、富は東京に一極集中。

価格競争力を失った製造業の(生産コストの安い)海外移転も続き、正規雇用が減って国内産業は空洞化。

そのようなことがボディーブローのように効いてきて、人口減少も続き「地方消滅」してしまうような国になってしまった。

ここ山口も、いろんな地場資本が淘汰され、20年前とは様変わりだ。


今後円安が続けば、家計や中小企業への「痛み」は間違いなく伴うのだろうが、長期的に見ると国内品を販売する人が儲けられる「健全」な社会になると思う。

過剰な値下げを競うこともなく、国内サービス業や第一次産業に従事者する人たちが、適正な利益を享受できる世の中になってほしい。





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Posted by かいさく at 19:37│Comments(0)稜線サンデー山口
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